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母子分離のスタート時期と成功のカギ:子どもとの絆を育む方法

4月を目前に控え、多くのこどもたちの環境が変わり、新しい幼稚園や保育園・小学校や習い事が始まります。

 

そんな中、ママと離れる機会が増える→意外と泣く

すぐに慣れて時間が解決すると思っていたがあっという間に1ヶ月経過。

 

あれ?これっていつになったら母子分離できるんだ?

 

そう思うことがあります。

 

支援者側としても母子分離の練習って心苦しかったりします。

 

結論から言うと

 

母子分離の練習を始める時期は3歳を基準に母親が安全基地として機能していたらスタートさせましょう。

 

この記事5秒ハイライト

この記事3秒ハイライト

💡母子分離の条件がわかる

💡母子分離が難しい背景がわかる

💡実際の練習方法がわかる

 

 

母子分離ができないのはなぜ?

社会性が発達していき2歳ごろになると友だちとのあそびに興味を示し始めます。

 

livemy-ownway.hatenablog.com

 

徐々に友だちと遊び始めて4歳以降になると1つの遊びを友だちと共有して遊べるようになる(parten 1932)

 

そもそも人間は生理的早産と言われており、未熟な状態で出生されます。発達初期には母親に身体的精神的にも依存していると言われています。

したがって、2〜3歳以降に友達の輪の中に入れるようになるためには子ども自身が自立して母親から離れられるようになり、自然と母子分離が成立している状態ということになります。

 

2〜3年の間に母親との分離と分離不安を繰り返し、母子分離を達成します。母親が子どもの分離不安に適切に関われば分離は順調に進みます。

 

また、母親との愛着関係の説もあります。

※愛着形成とは簡単にいうと【特定の人(特に母親)への信頼感】

 

発達初期に母親とのやりとりを通じて愛着が形成されます。

愛着形成をもとにこどもは外の環境へ目を向けて母親以外とも関わろうとし始めます。

母親を安全基地として周りの探検します。母親と離れても安心して遊べるようになります。

3歳ごろには母親を安全基地とインプットできているので、母親が視界からいなくなって見えなくなったとしても「いずれ戻ってくる」となんとなく理解しているために母親が少しの間不在でも安心して過ごせるようになります。

 

母子分離が難しい子どもの要因

母子分離が難しい子どもの要因は、子ども母親環境の三つの側面から考えていきます。順番に紹介していきます。

 

子ども要因

年齢:乳幼児期の子どもは、母親との愛着関係がまだ十分に形成されていないため、母子分離に強い不安を感じることがあります。

性格:もともと不安を感じやすい性格の子どもは、母子分離に強い不安を感じることがあります。

発達障害自閉スペクトラム症ADHD などの発達障害を持つ子どもは、コミュニケーションや社会性の発達に遅れがあるため、母子分離に強い不安を感じることがあります。

母親要因

育児ストレス:仕事や家事など、育児以外の負担が大きい母親は、子どもと離れることに罪悪感を感じることがあります。

愛着障害:母親自身が幼少期に母子分離を経験したり、親との愛着関係が不安定だった場合、子どもとの分離に強い不安を感じることがあります。

 

環境要因

新しい環境への不安:幼稚園や保育園、小学校など、新しい環境への不安が強い子どもは、母子分離に強い不安を感じることがあります。

集団生活への不安:集団生活に慣れていない子どもは、集団生活への不安から、母子分離に強い不安を感じることがあります。

 

これらの要因が複合的に影響し、母子分離が難しくなるケースが多いです。

母子分離が難しい場合は、無理に離そうとせず、子どものペースに合わせながら徐々に慣れさせていくことが大切です。また、母親自身も不安や罪悪感を感じず、周囲の人に助けを求めることも重要です。

 

母子分離の練習開始時期は?

一つの区切りとして3歳ごろを基準にします。

ただし、安定した愛着形成がされていることが練習の前提条件になります。

 

家庭以外の環境でずっと母親にしがみついている状態ではまだ依存状態になっているので、集団参加をするには本人にとって過剰なストレスを感じてしまいます。

母親を安全基地として利用できる段階になってから練習を開始するタイミングとして認識しても良さそうです。

 

母子分離をスムーズにするためのポイント

①子どもの気持ちに寄り添う

子どもの不安や恐怖を受け止め、共感することが大切です。

 

②無理に離さない

子どものペースに合わせながら、徐々に慣れさせていくことが大切です。

 

③母親自身が安心する

母親自身が不安や罪悪感を感じず、周囲の人に助けを求めることが大切です。

 

これらが定石です。

そして母親がこどもにとって安全基地として機能するまで待つのが理想です。

 

とはいえ、そうも言っていられない状況になることもあります。

 

子どもの発達を待ちたくても4月になるのは待ってくれません。

ここからは私が児童発達支援の現場で実践した一例を紹介させていただきます。

 

具体的な練習方法

前述しましたが、安全基地として母親が機能していることが前提です。安全基地として機能していることを踏まえて練習のステップは2つあります。

 

  1. 安全基地である母親が同じ空間にいる状態で第三者と一緒に過ごす
  2. 時間を決めて第三者と二人きりで過ごして、安全基地である母親のもとへ戻るを繰り返す

 

①の段階では【この人は敵じゃない】と感じるくらいの関係性が構築でき、一緒に過ごせるようになったらOKです。

 

②の段階では子どもにとってわかりやすいように音のなるタイマーなどを使って実施しましょう。

音が鳴る→お母さん(安全基地)のところへ行く→安心する

という構造を作り、音が鳴る感覚を少しずつ伸ばしていくだけです。

 

まとめ

  • 母子分離は3歳頃から始める
  • 練習を始める前提条件として母親が安全基地として機能している
  • 依存状態にある場合は安全基地として機能するまで愛着形成をする

 

livemy-ownway.hatenablog.com

 

乳幼児期の社会性を育む関わりはこちらの記事を参考にしてください^^