一部PRを含みます。
これまでは自宅で準備をしていたから偏食もそこまで気にならなかったけど、
- 食べられるものが10種類も何もない
- 給食を食べないから体力的に心配
- 栄養の偏りが心配
4月から園や学校に行き始めると給食になることから偏食に関連して突然不安に思うことが増えてきます。息子の場合、昼食は7割型カップ焼きそばかカップラーメンとルーティーンが決まっています。
就学するとそのルーティーンを崩さざるを得ません。
偏食とはいっても実は数種類食べられるだけで栄養面は十分です。
なぜならすでに食べられるものの中にうまいこと栄養源を散りばめることは可能だからです。
私は児童発達支援事業所と放課後等デイサービスで働いて10年が経ちました。これまで500人以上のこどもたちと関わり、さまざまな支援を届けてきました。
さらに息子は最重度知的障害・自閉スペクトラム症・身体障害(自立歩行困難)があります。
そんな息子は2024年4月から特別支援学校に就学します。
支援者でありながら障害のある子どもの保護者としての観点で発達に関連する情報を提供しております。
これは非常にわかりやすい👀
— すけぽん🚀| 息子が自分らしく楽しく生きていく場所を創る (@sukeryoiku) 2024年3月25日
感覚が統合されていくと学習するための集中力や自己肯定感などの発達を促していく。
無意識的に感覚が入力されやすい前庭覚や固有受容覚の活動はこんなやつ。
子どもにとって成功体験は重要で、次もやってみたいにつながる💪🔥
引用:札樽・すがた医院 pic.twitter.com/bjYCPJ47rS
小学校低学年から高校生までの社会性の発達段階も見つけた😃
— すけぽん🚀| 息子が自分らしく楽しく生きていく場所を創る (@sukeryoiku) 2024年1月19日
環境に適応できずにちょっとトラブルを起こしてしまうようなお子さんは何かで苦手さがあると思うんだが、
社会性の部分でアセスメントができると習得する必要があるのか、向き合って生きていくのかの判断がしやすくなっていくかも。 pic.twitter.com/hLUztRd7za
赤ちゃんから高校3年生までの情緒的な発達段階です。
— すけぽん🚀| 息子が自分らしく楽しく生きていく場所を創る (@sukeryoiku) 2024年1月24日
幼稚園児がケンカしている場面を目撃したときに「相手はどう思うかな?」と叱らずに、問いかける関わりも多いし一般的にイイネ!とされていますが、7歳相当なので実際問題子どもは理解していない可能性が...😅
引用:NPO法人高卒支援会さん pic.twitter.com/jg156fyYQL
社会性の発達段階でいいの見つけた。
— すけぽん🚀| 息子が自分らしく楽しく生きていく場所を創る (@sukeryoiku) 2024年1月13日
他児と上手く遊べずに独り占めしたり、手が出ちゃうお子さんは社会性の発達段階の観点でもアセスメントができると支援の幅が広がるよ! pic.twitter.com/RxP0l2Q29o
X(旧Twitter)ではこのような発達に関連するポストをしておりますので、ぜひフォロー(@sukeryoiku)をお願いします(^^)/
5秒ハイライト
- 偏食外来で何をするのかわかる
- 我が家の偏食対策を知れる
- 偏食の子どもが獲得したいスキルを知れる
結論から伝えると偏食のある子どもでもジュースやお菓子で栄養摂取をすることができます。
息子の場合は偏食ゴリゴリですが、3種の神器を使って乗り越えています^^;
そもそも偏食とは
偏食とは、特定の食品を嫌って食べない、あるいは限られた食品ばかりを好んで食べるような偏った食事をすることを指します。日本語の「偏食」は栄養学の創始者である佐伯矩による造語であるとされています。
偏食の種類
偏食は大きく2種類に分けられます。
- 拒否型:特定の食品を拒否して食べない
- 選択型:特定の食品ばかりを好んで食べる
息子の場合はどちらかというと【選択型】です。
食べられる物は「フライドポテト」「唐揚げ」「チキンカツ」「エビフライ」といった揚げ物ばっかり。。。
さらに「焼きそば」「ラーメン」「焼きおにぎり」などと基本的に茶色い。。。笑
職業柄偏食の子どもたちと接する機会が多いですが、偏食の人ってなぜか茶色いものとかジャンキーなものを食べられる率が高いです。なぜだろう。笑
偏食の原因
偏食の原因は様々ですが、以下のようなものが挙げられます。
- 味覚や嗅覚:苦味や酸味などの味や、独特の匂いを持つ食品を嫌がる
- 食経験:過去に嫌な思いをした食品を避けようとする
- 感覚過敏:特定の食感や温度の食品を受け付けない
- 発達障害:感覚過敏やこだわりなどが原因で偏食になる
- 家庭環境:親の偏食の影響を受けたり、食事の時間が不規則だったりする
味覚や嗅覚
子供は大人よりも味覚や嗅覚が敏感であり、苦味や酸味などの味や、独特の匂いを持つ食品を嫌がる傾向があります。特に、以下の味覚や嗅覚が偏食に影響を与えます。
- 苦味:苦味は、毒物を連想させる味覚です。そのため、子供は本能的に苦味を避けようとする傾向があります。
- 酸味:酸味は、腐敗した食品を連想させる味覚です。そのため、子供は酸味を避けようとする傾向があります。
- 独特の匂い:魚や肉、野菜など、特定の食品には独特の匂いがあります。これらの匂いを子供は嫌がる場合があります。
私たちが感じ取れないような僅かな匂いが気になって苦手になることもあるということを認識しておきましょう。
食経験
過去に嫌な思いをした食品を避けようとするのも、偏食の原因の一つです。例えば、以下のような経験が偏食につながります。
- 食べ物を吐き戻した:苦い薬やまずい食べ物などを吐き戻した経験があると、その食品をトラウマとして避けようとする場合がある。
- むせた:硬い食べ物や大きい塊状の食べ物をむせた経験があると、その食品を怖がって食べようとしない場合がある。
- 無理強いされた:嫌いな食べ物を無理やり食べさせられた経験があると、食事に対してネガティブなイメージを持ち、偏食につながる場合がある。
私自身も幼少期に偏食でした。(今は好き嫌いのレベルで落ち着いています)
幼稚園の親子参観で当時大っ嫌いだった卵焼きがお弁当に入っていて、当時の私が食べないと知っていても母親は彩りを考えて入れていただけだと思います。幼いながらに親子参観で「いいところを見せよう」という思いがあったんでしょうね。
嫌いな卵焼きを口に入れたらたくさんの保護者の前で🤮しました。
あとから考えると誰も悪くないですが、その経験から甘いもの全般が嫌いになりました。
感覚過敏
感覚過敏とは、特定の感覚に対して過剰に反応してしまうことです。感覚過敏が偏食に影響を与える場合、以下のような症状が現れます。
- 食感:特定の食感(例:ザラザラ、ゴツゴツ、ネバネバ)を嫌がる
- 温度:熱い食べ物や冷たい食べ物を嫌がる
- 音:食べ物を噛む音や食器の音が気になる
食感はなんとなく嫌だということがイメージできますが、温度や噛んでいる時の音なども偏食の要因になり得るということを知っておくとできるだけ原因を特定しやすくなるかもしれません。
発達障害
感覚過敏やこだわりなどが原因で偏食になることがあります。
「こだわり特性」がある場合には、特定の味や食感のものしか食べない(もしくは特定のものを食べない)ケースがあります。
「ハイコントラスト知覚(白か黒か、0か100かなど極端な捉え方)」がある場合は、今ある知識や過去一度の経験によって「すべてそうである」と思い込むなどの誤学習をしやすいと言われています。(引用:ハッピーテラスさん)
息子の場合は見た目の色で条件づけたりします。
「唐揚げ美味しい=茶色いものが美味しい=茶色しか食べない」
「野菜まずい=緑のものはマズイ=緑のものは除外する」
「ラーメン美味しい=麺類はおいしい=麺類は食べれる」
初見のもので最初は全力拒否をしていても、我が家では1回ルールを導入しているので一度口の中に入り、大丈夫な味だった場合はそのまま食べ続けるということも稀にあります。笑
最近はホッケ食べました🐡
家庭環境
親の偏食の影響を受けたり、食事の時間が不規則だったりすることも、偏食の原因になります。
親が偏食していると、子供も偏食になりやすいと言われています。また、食事の時間が不規則だと、子供の食欲が低下し、偏食につながる可能性があります。
家庭環境も偏食に影響を与えることがあります。以下のような家庭環境は、子供の偏食につながる可能性があります。
- 親の偏食:親が偏食をしている場合、子供も偏食をする可能性が高くなります。
- 食事の時間が不規則:食事の時間が不規則だと、子供は食欲が湧かず、偏食につながる場合があります。
- 食事中のテレビ視聴:食事中にテレビを見ていると、子供は食事に集中できず、偏食につながる場合があります。
私自身が揚げ物好きなので、息子も完全に移ってしまいました(^^;;
さらに息子の場合は白血病の治療の過程で食欲がわかずに食べられる物なら好きなものを食べ続けるでもOKという時期があったことも関係していそうです。
偏食の対策
偏食を改善するには、以下のような対策が有効です。
- 子どもの好き嫌いを受け入れる:子供の好き嫌いを否定せず、まずは子供の気持ちを受け入れることが大切です。
- 食事を楽しむ雰囲気を作る:家族で楽しく食事をすることで、子供が新しい食品に挑戦しやすくなります。
- 少量から試してみる:子供が嫌がる食品でも、少量から少しずつ食べさせてみましょう。
- 調理方法を変える:子供の好きな味や食感に近づけることで、食べやすくなることがあります。
- 栄養補助食品を活用する:偏食がひどい場合は、栄養補助食品を活用して不足しがちな栄養素を補うこともできます。
我が家で取り入れている偏食対策について順番に紹介していきます。
こどもの好き嫌いを受け入れる
まず我が子がどんなものを食べられて食べられないのかを把握する必要があります。「なぜ食べられないのか」といった背景を理解することが重要です。
感覚特性によるものなのか、障害特性によるこだわりやルーティーンによるものなのか。単なる食わず嫌いなのかなど。
過去にこちらの記事で感覚特性についてアセスメントできるシートを紹介しているのでぜひご覧ください👀
さらに食べられるものの中から共通点を探すことで、次にチャレンジできるものを見つけられる可能性もあります。
食事を楽しむ雰囲気を作る
実は私が幼少期も異常な偏食がありました。偏食のため食べられる物が少なく、ちょびちょび食べては嗚咽していたため毎回食卓に一人ぼっちで残されていました。
そして母親から「もういいです」と言われるのを待っていて【食事=嫌なもの】という認識をしていました。
偏食のある息子にはそのような思いを植え付けたくなかったことと、【食事=楽しいもの】という認識をしてもらうために我が家では食事中もiPadで動画を見ながら食べています。
これはもちろん賛否両論あるかと思います。
夫婦で相談をして我が家では食事という行為が嫌いになるよりかは好きなことをしてでも栄養摂取をすることを評価しました。
導入する場合は夫婦で共通認識を持つ必要があると思うので、よく夫婦間で相談をしてくださいね。
少量から試してみる
息子は良くも悪くも10秒ルール/1回ルールが入っています。
我が家では初めてチャレンジをするものは「一回だけ」「あと10秒」などと声をかけてチャレンジしています。
仮にそこで食べたり口に入れられなかったとしても唇に触れることができたら夫婦で拍手喝采です。
息子の傾向として食わず嫌いで拒否をしていることもあります。
一度口に入れて受け入れられる味の場合はそのまま食べることがあります。
もしそこで拒否が出た場合は本気で嫌いなものなので食べられないリスト入りです。泣
食べられないリスト入りしたものは本当に嫌い可能性が高いので食卓には並べません。
調理方法を変える
息子の特徴で例を出すと嫌いな物が目に入ることを非常に嫌う傾向があります。
逆にいうと食べられるリストの中に刻んで入れると食べられることがあります。
なぜかわかりませんが幸いなことに餃子を食べられるのでその中に野菜を入れて2週間に1回くらいで餃子で栄養補給をしています。笑
ちなみに餃子の中身は
ニンジン、えのき、ニラ、キャベツ、ひき肉、しいたけ、にんにくと結構盛りだくさんにぶちこんでいます。
食べられると言ったものの餃子の断面(野菜)を見てしまうと食べなくなるので、お皿に並べるレイアウトが非常に重要です。笑
さらに揚げ物好きということを利用して、ナゲットの中にニンジンを擦り込んで入れたりしてます。
妻に感謝。本当にありがとう。
栄養補助食品を活用する
我が家の3種の神器はこちらです。
ジュニアプロテインは本来の量に対して1/3くらいしか摂取しませんが野菜ジュースに混ぜて飲んでいます。
ジュニアプロテインはマスカット味なので味変はあまり気になりませんでした。息子も入れられているとも知らずに平気で飲んでいます😅
ただ注意したいところは溶けにくいことで、コップの底に溶け残りみたいなものを発見してしまうとコップを捨てます。泣
ベジたべるはスーパーでも売っているスナック菓子ですが、裏面を見ると結構栄養素が入っていて(本当に入ってると信じている)カロリーも抑えめで罪悪感皆無です…!笑
持病で通院もしているので主治医に相談をしたら薬と一緒にサプリも処方してもらい、上記に加えてビタミンや亜鉛なども薬と一緒に服用しています。
偏食のある子どもが獲得しておきたいスキル
感覚特性や障害特性による偏食は一定仕方のないことだと思っています。
苦手なものをトライし続けて克服できたことの方が少ないと思いますし、特性を変えるということは不可能に近いと思います。
ただ、このブログのコンセプトにもなっているように【自分らしく楽しく生きていく】力を身につけてほしいと親として強く願っています。
特性だからと周囲の大人に嫌いなものを除けてもらう配慮ばかり求めるのではなく、
自分で嫌いなものを取り除く力が必要だと考えて我が家では嫌いなものは自分で小皿に分けるという練習をしています。
この学習の仕組みは簡単で、仕分けすると嫌いなものがなくなるので、自然とこの行動が強化されていきます。
はじめのうちは息子の背後から一緒に嫌いなものを小皿に移す練習を行います。続けて嫌いなものを床に捨てようとしたタイミングで小皿を指差ししたり声をかけて「嫌いなもの=小皿に乗せる」を思い出させます。
それを何度か繰り返し行うことでこの写真のように大好きな焼きそばから嫌いなもやしを取り除けるようになりました。
偏食の子どもを持つ保護者の皆さんの参考になりましたら幸いです。
最後に
偏食にはさまざまな背景があります。
過去の経験や、障害特性や感覚過敏など。
保護者としてもちろん食べてもらいたい気持ちはわかります。ただ、嫌いなものを無理やり食べさせようとして嫌な経験が続いてしまった場合どうなってしまうのか想像してみてください。
私たち保護者の最終的なゴールは野菜を食べさせることではなく、子どもを大人になるまで成長させることです。
子どもの人生にとって何が大切なのかを考えて子どもと関わっていけるようにしましょう💡
ちなみに感覚特性を知りたい場合はこちらの記事でアセスメントすることができるので、ぜひご覧ください。